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★ユーコンクエストとは・・・?


ユーコンクエストは、世界で一番タフな犬ゾリレースで、過酷で美しいアラスカ〜カナダの大自然の中を横断するものです。スタートのホワイトホース(カナダ、ユーコン準州)から、最高で14頭の犬と共に10〜17日間をかけてゴールのフェアバンクス(アメリカ、アラスカ州)を目指します。(2007年)
スタートとゴールは毎年交代し、2008年はフェアバンクスでスタート、ホワイトホースがゴールとなります。
距離は1000マイル(1600km以上)。世界最長の犬ゾリレース、アイディタロッドよりも距離は短いのですが、アップダウンの多い過酷なレースで、大きな山越えが4つもあります。その上、チェックポイントがアイディタロッドの半分以下の10個しかなく、多くの荷物をソリに積まなければなりません。そのためソリのコントロールもむずかしく、犬たちにもよりいっそう負担がかかります。
そのルートはゴールドラッシュの頃、クロンダイクからアラスカの内部に行くために続いた経路です。レースの名前にも出てくるユーコン川は、時速100マイルを記録したこともあるほど風が強くて凍っており、鋭く険しい山脈、濃い森林、荒涼としたツンドラ、吹きさらしの川岸など、非常に過酷な大自然がマッシャーとそのチーム(犬たち)を待ち受けています。極寒の中でのオーバーフローの危険や暗黒の中での険しい丘など、まさにハラハラドキドキの冒険であり、それゆえ世界的な喝采と関心がやみません。
あまりに名前が知られすぎて、マッシャー同士がギスギスしてしまっているアイディタロッドとは違い、レース賞金はかなり少なめながら、昔ながらの犬ゾリレースの良さがいまだに残っている、本当の意味での最後の犬ゾリレースです。























★アイディタロッドとは・・・?


世界で最も大規模、かつ長距離犬ゾリレースです。「The last Great Race On Earth」と呼ばれ、世界中の他のどんな競技とも比較することができない、アラスカの美しい大自然の中で行われる競技です。スタートのアンカレッジから16頭の犬と共に1800km以上あるゴールのノームを目指します。
歴史も古く、1925年に遡ります。その年、ノームの町全体が病気のために滅亡の危機にさらされ、血清が必要とされていました。しかし、あまりにも気温が低くて飛行機が飛べず、道路も無いので車も使えないため、犬ゾリが血清を運ぶことになったのです。おかげで町は救われ、犬ゾリが見直されました。その事件を記念してアイディタロッドが始まったのです。
アイディタロッド以外に、セーラムランなどのイベントも開催されています。セーラムランでは、血清を運んだマッシャーが、ノームを目指した時に通ったルートをたどります。そして途中の村々で、当時活躍したマッシャーの子孫らと「どんな人だったか」「そのごどうしたのか?」などという話をしたり、村の子供たちに予防接種の大切さや犬ゾリの素晴らしさを教えたりします。
アラスカのエスキモーやインディアンたちの小さな村では、スノーモービルがはびこり、犬ゾリをする人が減ってしまっているのが現状です。こうしたイベントが、犬ゾリを後世に残す大切な行事となっています。

★アラスカの有名人、和田重次郎さん!
ユーコンクエストのルートをたどる時、ある1人の日本人の名前が出てきます。和田重次郎さんです。私はカナダで和田さんの本『オーロラに駆けるサムライ』(山と渓谷社)を読み、こんな素晴らしい日本人がいたのかと嬉しくなってしまいました。周りのアラスカ人に自慢すると、アラスカでは多くの人が彼を知っているとのこと。
彼は1900年代前半、町の人々の意向を受け、金鉱の登録申請のために5匹の犬ゾリチームでフェアバンクスを出発し、20日間かけてカナダのドーソンシティーに到着しました。それで一躍アラスカで有名になり”犬ゾリ使いの神様”との異名を取りました。彼が開拓したルートは、現在のユーコンクエストやアイディタロッドのコースとも一部重なっており、犬ゾリレースの歴史に残る人物です。あらためて凄い人だと尊敬せずにいられません。